妻が突然「ご飯が炊けなくなった!」と言ってきました。
そこで早速炊飯器の修理を行ってみましたので投稿します。
1.不具合状況
こちらが、不具合炊飯器
三菱製 IH炊飯器、「炭炊釜」、かれこれ15年使用している。
不具合状況:電気がONせず炊飯できない
2.分解・不具合原因の特定
どこが故障したか特定するため、分解と機能チェックを行いました。
1)内部確認は裏蓋を開けてアクセスする構造です。
換気口が埃で詰まっている状況です。
2)裏蓋を開けると、各種部品が見えます。
3)左にあるのは、電源コードリトラクター。
4)中央はIHの磁場を発生させるマグネットコイル
5)下隙間に制御基板があり、インバーター制御でコイルに高周波電流を給電しています、その下部に制御部を冷却するファンが設けられています。
写真は、制御基板です
6)制御部の奥(上部)には表面蓋に設けられたスイッチフィルムから操作できるマイクロボタンを実装した操作基盤が設けられています。
7)操作基盤(表)
8)操作基盤(裏)
操作基盤にはマイクロスイッチ(表面カバーフィルム下にプラスチック棒で連結操作)
液晶表示(中央部は時計表示)、時計駆動用電池、
電源(赤)、保温(オレンジ)表示のLEDが実装されています。
制御基板との接続はリボンフラットケーブルで接続されています。
9)上記部品を目視確認したが問題点を見つけることができませんでした。
3.不具合再現テスト
目視確認では不具合部分を特定することができませんでしたので
オープン状態で制御部と、操作部を接続し通電状態で確認してみました。
写真は各種部品をオープン状態で接続した状態です。
通電後、操作部のマイクロスイッチを直接押して機能確認しました。
問題なく各種ボタンが機能していました。
もう一度組み直して確認するとやはりうまく電源がONしません。
表面カバーのスイッチ押し込み感覚に少し違和感があります。
さらにスイッチ部の接続を確認すると、スイッチ電源はコモンではありませんでした。
【不具合の想定】
スイッチユニットには7つのスイッチがついていますがそれぞれ単独機能であり、同時押しされることはありません。もし、どこかのスイッチがせっていて常にONになっていると、複数のスイッチがON信号を出し、異常電流が流れスイッチ機能に不具合を発生させるのではないかと想定しました。
4.不具合対策
スイッチを単独機能させるように新規追加スイッチで確実に信号操作できるようにすることにします。
1)対策部品
家にあった
①マイクロスイッチ
②ユニバーサール基盤
③10Pフラットコード
で操作基盤からリード接続して外部から操作できるようにします。
2)操作基盤への接続
既設スイッチの両端子から単独で追加リードコードに接続しました。
3)追加スイッチ
ユニバーサル基盤に、マイクロスイッチを並べ、リードコードから独立で接続しました。
4)既設スイッチ部
既設スイッチ上部の押し棒は、セリを発生させないようにプラスチック棒をカットしました。
5)取付穴加工
前側面に追加ユニバーサルスイッチユニットを取り付ける穴を開けました。
6)追加スイッチユニットの取付
リードコードは最短で下部からアクセスさせるようにカバー下部に切り込みを入れて最短配線経路を確保しました。
7)全体組付け
すべての部品を戻し組付けを完了させました。
8)スイッチ部カバー取付とスイッチ機能表示
ユニバーサル基盤を覆うカバーを付け、スイッチ機能の銘板を貼り付けました。
これで完成です。
5.完了テスト
動作テストで各スイッチ機能が問題なく動作できることを確認しました。
修理完了した炊飯器は奥様に返却、現在我が家で問題なく活躍しています。
(既に、修理後3か月経過しますが、問題なく稼働しています)
妻からは、追加スイッチユニットの形態がダサい、せっかく新しい炊飯器に買い替えるチャンスだったのに残念と不評です。
以上、